武田軍最強の「赤備え」を率いた猛将
秋の夜長に三年ほど前から読書をはじめました。今では趣味の欄に載せてもいいと思うほど。我が家には多くの小説があり、手始めとして面白そうなものから読み始めました。
新田次郎の「孤高の人(上・下)」「八甲田山死の彷徨」「蒼氷・神々の岩壁」「アラスカ物語」、井上靖の「蒼き狼」です。来夏に映画「点の記」が公開されますが、多分、山済みされている書物の中に紛れているかと思います。まだ読んでいませんが、その他に「徳川家康」などの戦国時代物も揃っています。最近は面白そうな小説を買ってきて読んでいますので、紹介していきたいと思います。
第一回は、小川由秋の“山県昌景 武田軍最強の「赤備え」を率いた猛将”(PHP文庫)です。
腹違いの兄、飯富虎昌の推薦で若き武田の嫡男、晴信(後の信玄)に近習として仕え、後に山県昌景と名乗り、兄の残した“赤備え”を引き継いで武田の先鋒として活躍していきます。設楽原の戦いで昌景は戦死しますが、元亀三年の徳川家康との三方ヶ原の戦いで混戦模様のなか、山県隊の突撃によって家康は浜松城に逃げ帰る羽目となりました。この戦は家康生涯唯一の敗戦です。家康はこのときのことを忘れず、武田家が滅んだ後、徳川四天王の一人である井伊直政の軍団を赤備えにし、継承したほどです。
最大の見せ場は、今川、北条との三国同盟を破って武田軍が今川領に攻め入り、北条家が今川側についたことによって、両国の争いが起こったところです。敵城を包囲し甲府への退却時、三増峠にて戦いは行われ、峠を制している北条軍有利の中、遊軍として山県隊が背後から忽然と姿を現します。
「かかれ!」
昌景の叫び声が、峠上に響き渡った。
北条軍は意外な敵の出現に、たちまちのうちに大混乱に陥った。
「山県隊がどうしてここに!」
氏邦・氏照の兄弟は目の前の山が迫ってきたかと思える赤備えの兵の動きに圧倒された。北条軍の兵士はわれ先に四方へ逃げ散った。
(本文抜粋)
まるで目の前で展開しているようです。
戦国武将の中でも武田家に仕えた武将の人気は高く、板垣信方、山本勘助、香坂昌信、真田幸隆、馬場信春、原虎胤、内藤昌豊など・・・山県昌景もその一人です。
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